こんにちは!お葬式のブログのずうです。
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今回は、葬祭業最大手である公益社の持株会社である燦ホールディングスについて解説したいと思います。
燦ホールディングス株式会社とは
まず、燦ホールディングスが一体どんな会社なのか解説いたします。
会社概要
燦ホールディングスは、2004年10月に公益社の持ち株会社として設立しました。
2021年現在、葬祭業では数少ない東証一部上場の企業になります。
公益社は、1994年に葬儀社として初めて上場(当時の東証二部)した企業になります。
発祥は大阪で、現在は大阪と東京に本社を構える、葬祭業界の最大規模の葬儀社グループです。
- 年間施行件数1万件以上!
- 直営の施設を40箇所以上運営!
- 従業員数も700名以上在籍!
企業名 | 燦ホールディングス株式会社 |
東京本社 大阪本社 | 東京都港区青山1-1-1 新青山ビル西館14F 大阪市北区天神橋4-6-39 |
設立 | 1944年10月2日(創業1932年8月) |
資本金 | 25億6,815万円 |
代表取締役会長 代表取締役社長 | 野呂 裕一 播島 聡 |
公益社以外にも吸収合併を行い、葬儀から関連サービスまで広範囲の事業展開をしています。
沿革(公益社を含む)
公益社(現:燦ホールディングス)は昭和7年創業時から今も変わらない社名を使っています。
1932年 | 初代社長村上隆祐によって㈱公益社が設立 |
1994年 | 大阪証券取引所新二部に株式上場 東京に事業所を開設関西自動車販売㈱を設立 |
2000年 | 東京証券取引所市場第二部に株式上場 |
2004年 | 燦ホールディングス㈱に商号変更 |
2005年 | ㈱葬仙の全株式を取得 |
2006年 | ㈱タルイの全株式を取得 |
上記はかなりざっくりとした沿革ですが、公益社は毎年のように会館や事業所を積極的に開設し事業拡大を行ってきました。
主な事業内容
公益社は葬儀専門系の葬儀社になります。
新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、オンラインサービスへ注力を行なっています。
オンライン配信できるサービス(「葬儀へのリモート参列サービス」)のご提供や、従来各葬儀会館で実施していたセミナーに替わる「オンラインセミナー」や、非対面での事前相談をご希望の方への「オンライン相談」の実施など、新たな取り組みも開始しております。
引用元:燦ホールディングス株式会社「トップメッセージ」
葬儀の施行件数は増加しているが、葬儀施行単価については10%以上低下し、葬儀の簡素化や小規模化の影響は大きいことが伺えます。
仕事量は増えているけど、売上は下がっている状況になっています。
2021年3月期決算の内容
決算の概要
続きまして、2021年5月13日に発表された2021年3月期決算の内容を見てみたいと思います。
結果は、前年度から減収・減益と厳しい状況は変わらず。
売上と利益ともに10%以上の減収となり、回復の目処は未だに不透明なままの状態が続くでしょう。
当期(前期比率) | 前期 | |
---|---|---|
売上高 | 188.6億円(▲11.3%) | 212.8億円 |
営業利益 | 25.5億円(▲17.5%) | 30.9億円 |
経常利益 | 25.3億円(▲17.2%) | 30.6億円 |
燦ホールディングス全体として、葬儀の施行件数は3.5%増加しました。このことからも葬儀単価減少の影響は大きいことが伺えます。
燦ホールディングスグループでは、新型コロナウイルスの感染対策も踏まえ、オンラインサービスにも注力していています。
- 葬儀へのリモート参列サービス
- オンラインセミナー
- ライフエンディングポータルサイト運営
などの事業に取り組み顧客獲得を狙っています。
セグメント別の売上
燦ホールディングスグループは4つのセグメントに分かれています。
- 公益社グループ
- 葬仙グループ
- タイルグループ
- 持株会社グループ
売上のほとんどは公益社グループが占めています。やはり、公益社を含む主力グループの売上減少幅は大きく、前年度と比べて10%以上マイナスになっています。
公益社グループだけでも22億円の売上が減少している!(というかほぼ公益社、、、)
当期売上 | 前期売上 | |
---|---|---|
公益社グループ | 154.4億円 | 176.1億円 |
葬仙グループ | 12.6億円 | 14.4億円 |
タイルグループ | 17.4億円 | 18.1億円 |
持株会社グループ | 4億円 | 4億円 |
計 | 188.6億円 | 212.8億円 |
公益社グループ
関西圏、首都圏での一般葬(5百万円以下の葬儀)の施行件数は増加、大規模葬儀の件数は前期比で半減!これが大きく影響しています。
- 売上高は154.7億円(前期比▲12.3%)
- 利益は9.8億円(前期比▲43.5%) ※ライフフォワード(株)の損益を含む
葬仙グループ
葬仙グループも葬儀件数は増加しましたが、葬儀単価減少によって減収・減益となります。
- 売上高は12.6億円(前期比▲12.6%)
- 利益は0..3億円(前期比▲11.8%)
タイルグループ
タイルグループは、前期と比べると減収ですが、コストカットにより増益となっています。
- 売上高は17.4億円(前期比▲3.8%)
- 利益は3.2億円(前期比 1.3%)
詳しくはこちらから確認してみてください。
まとめ:今後の見通し
2022年3月期業績予想
2022年3月期予想 | 2021年3月期 | |
---|---|---|
売上高 | 197.6億円 | 188.6億円 |
営業利益 | 25.7億円 | 25.5億円 |
経常利益 | 25.4億円 | 25.3億円 |
新型コロナウイルスの感染拡大の影響による厳しい状況は今後も続きそうです。(葬祭業界全体)
コロナ収束後についての見通しはかなり不透明な部分が多いです。なぜなら、コロナの収束が葬儀単価UPに繋がるとは限らないからです。
コロナ収束=葬儀単価UP???
しかし、葬儀の施行件数は増加しているので、生産性の向上やコストの見直しによる利益率UPには期待十分かと思います。