葬儀屋で働く為に必要な3つの心得 

お葬式のこと

こんにちはお葬式のブログのずう(@OsohshikiBlog)です。

葬儀屋って給料よさそうだし、やってみようかな。

という人のために、以下のポイントについて解説します。

この記事のポイント
  • 給料はいいの?
  • 休日は多い?
  • やりがいはある?

”お金”目当はやめた方がいい

昔ほど儲からないと思います。

割に合わない

仕事内容に対して給料が良いか悪いかで言うと『悪い』と私は思います。

求人情報サイトindeedでの葬儀業の求人を探しました。職種は葬祭スタッフ、葬祭ディレクター、セレモニースタッフなど正社員に限定してます。

地区職種給与
北海道葬祭ディレクターなど18~32万円
東北地方葬祭ディレクターなど19~45万円
北関東葬祭スタッフなど18~35万円
東京葬祭スタッフなど18~40万円
中部地方葬祭ディレクターなど20~42万
大阪葬祭ディレクターなど15~40万円
中国地方葬祭スタッフなど17~50万円
四国葬祭スタッフなど16~40万円
九州地方葬祭ディレクター15~40万円
沖縄葬祭スタッフ16.2~25万円

(2020年3月5日時点のindeed掲載情報参照)

他にも終活ディレクターや葬祭アドバイザーなどもありましたが、どれも上記範囲に収まる給与でした。

地方でも都心でも給与範囲は概ね同じぐらいでした。

月給は安いとこは15~19万円、高いと40万円前後。
年収でいうと200〜600万円ぐらい振り幅があります。

この数字が高いか安いかは個人の判断ですが、他業種と比べても特別良いとは思いません。

休日出勤や夜間手当などがつく会社は給与+αになりますが、ほとんどの会社でみなし残業代が含まれる場合が多いでしょう。

精神的、肉体的な辛さを考慮すると”お金”ベースでこの仕事を選ぶのは間違っていると思います。

そして、この水準は更に下がると思います。より多くの企業が参入し葬儀屋の下請け化進めば、客単価はますます下がるので、当然給料も減ります。給料水準を維持しようとすれば人は雇えないので、一人当たりの件数が増え労働環境は悪くなります。

このままの流れで時代が進めば、葬儀屋が昔のように儲かることはないと思います。葬儀屋がぼろ儲けしている時代は当の昔に終わりました。

休日は期待しない方がいい

お金より厳しいのは”休日の取得”です。

スケジュールが組めない

仕事の性質上、依頼がいつ来るかは誰にも分かりません。だらか、短期長期を含めてスケジュールを組むのが難しいです。

私自身これで奥さまとは結構揉めましたね…

私が勤めてた葬儀屋は人数も社長含め数人だったのでとにかく休めない。仕事も突然だけど休みも突然です。”明日休みでいいよ”なんてこと日常茶飯事でした。

私は現在デスクワークのサラリーマンですが、休日取得数は倍ぐらいになりました。

旅行好きには厳しい環境

時期にもよりますが、旅行好きには結構厳しい業界だと思います。

  • 旅行が好き
  • スケジュールを組むのが好き
  • 友人と出かけることが多い

これに該当する人は、葬儀屋を続ける事は厳しいです。長期で海外旅行とか多分行けないです。仕事が重なると休日返上やキャンセルしないといけない状況もありえます。

会社の規模が小さいほど休日の取得は厳しいでしょう。

人数が多い会社(大手など)の方が多少休日は取得しやすいと思います。

家族の理解は必要

結婚して子供がいる方はイベント事に参加できないこともあります。

子供の運動会や学校参観、旅行などの予定に出れなくなるケースもあります。ここは奥さんにとって一番ストレスだと言ってます。

私の場合、夜間は当直は会社待機ではなく携帯を持たされていました。なので仕事の依頼が風呂中、ご飯中、真夜中でも携帯がなります。これが結構大変!逆に当直で会社待機の方が割り切れて楽だと思います。

この辺も大きい会社の方がまだ環境がいいような…

葬儀屋にとって夜間のお迎え業務の改善は大きな課題だと思います。

依頼が来るか来ないか分からないけど、待機していなければならない。そこに人件費はかかるし、人手も必要です。これはテレワークも出来ませんし、むしろテレワークの方が大変です。

人がいつ亡くなるのかは分からないので、こればかりはどうしようもないですね。

葬儀は面白い

葬儀の仕事は面白いです。

こんな言い方をすると批判されそうですが、面白いと思えないのであればやめた方が良いです

モチベーションの置きどころ

正直、辛い部分の方が圧倒的に多いですが、他業種に比べても葬儀に携わると”ありがとう”と言って貰える事が多いです。ここにやりがいを感じれない人は葬儀屋に向いてません

辛い部分【デメリット】
  • 「死」に直面する
  • 仕事の時間が不規則
  • スケジュール組めない
  • 意外と力仕事

この辛い部分は一般的に仕事選びで最も避ける部分だと思います。しかし、このデメリット以上のやりがいを感じるのは遺族から感謝の言葉ですね。

葬儀屋さんは”お金”を頂いて、さらに”ありがとう”まで頂ける何とも希少な仕事だと私は思います。

今はデスクワークでBtoBの仕事なので、ありがとうなんてほぼ言われません。

お金 + ありがとう

ピタッとハマる人にはハマります。誰でもできる仕事だけど、誰でもできない仕事です。

葬儀業界志望の方は、身近な人の死によってこの業界を目指す方もいます。葬儀屋さんが遺族にとって印象に残る存在だという事です。

葬儀屋さんのホスピタリティが与える影響は人の人生も変えることができます。

葬儀屋の業務内容

葬儀屋のタスクは大体決まってます。

お迎え〜火葬までおおよそ3日の間に、以下のタスクを完了します。

葬儀業務のタスク
  • 会場手配
  • スタッフ手配
  • 返礼品手配
  • 火葬手続き
  • 供物の手配
  • 納棺準備
  • 会場準備

葬儀の多様化とも言われていますが、実際は今も昔も中身が大きく変わった事はほとんどないと思います。強いて言うなら、規模が小さくなったことではないでしょうか。

このタスクについては普通に仕事ができれば、そこまで難しい内容ではないです。宗教によって準備するモノが違いますが、葬儀の流れはどの葬儀もほぼ一緒です。

マニュアルがあったり、しっかり教えてくれる先輩がいれば仕事を覚えるのはもちろん早いです。ただし、マニュアル通りに仕事ができれば良い葬儀屋さんという訳ではないと私は思います。

打合せをすると故人の人柄にも触れますので、他の仕事よりお客様と近い存在になります。

突然の逝去で自宅安置になれば一緒に家の中を片づけたり、遺影写真を選んだり、火葬までの間は自然と遺族と近い存在になります。その分感情移入もしやすいです。(感情的になるのはよくない)

ただ淡々と業務をこなしているだけでは、信頼を得る事はできません。遺族のために何ができるか一生懸命考える事できる人が良い葬儀屋さんだと思います。

まとめ:葬儀屋の心得

  • お金は期待しない
  • 休日取得はもっと期待しない
  • それでも葬儀屋さんって素晴らし
  • 遺族のために全力コミットできる

かなり厳しい内容ですが、葬儀ってこういうモノだと思います。

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