【檀家制度とは?】檀家制度の歴史と意味について解説!

檀家制度

「ねえねえ檀家制度って知ってるー?」「知らなーいはははは」

という人のために檀家制度がどういうものなのかざっくり解説いたします。

  • 檀家制度とは
  • 檀家制度の歴史
  • 檀家制度のメリット・デメリット

ちなみに私は仏教家系なのでとあるお寺の檀家に属していることになります。

檀家制度とは

檀家制度とは簡単に言いますと

  • お寺が檀家の葬儀や供養の面倒をみる
  • 檀家はお寺へ経済的な支援を行う

という制度のことです。

現代でも檀家制度は続いていて日本の葬儀の8〜9割は仏式で行われているとも言いますので、檀家に属している人も多いと思われます。

檀家には個人が属するわけではなく家系ごとに属している状態になります。

菩提寺(ぼだいじ)の中にお墓がある場合、檀家はは菩提寺に供養(戒名、読経)を依頼しなければ基本的にはそのお墓に埋葬することができません。

葬儀形式や埋葬方法の多様性が増えている現代において

檀家制度によって葬儀や埋葬の選択肢が制限されてしまう可能性もあります。

檀家制度の歴史

檀家制度は仏教が伝来した飛鳥時代からその原型が存在しています。

その当時、建てられたお寺のことを氏寺(うじでら)といいます。

当時建てられた有名な氏寺

  • 奈良の飛鳥寺
  • 京都の広隆寺

この檀家制度が本格的に広まったのは江戸幕府が1612年に発令したキリスト教禁止令が始まりと言われています。

江戸幕府はキリスト教を排除するために寺請証文を発行し、特定のお寺の檀家になることを強制しました。

この檀家制度によって仏教は実質の国教化されつつありました。

当然このような強制的な政策やお寺にに対して批判や不満も多くあり、明治維新の廃仏毀釈運動につながっていきます。

また、現代の葬儀の原型も江戸時代の頃から確立されていきます。

  • 菩提寺内へ墓をつくる
  • お彼岸の法要
  • 日本独自の葬式仏教の確立

檀家制度のメリット・デメリット

檀家になることのメリット・デメリットにはどんかものがあるか挙げてみたいと思います。

檀家のメリット

  • お墓を買う必要がない(あれば)
  • お墓の管理をしてくれる
  • 葬儀や法要の際にお寺を探す手間がない
  • 葬儀や法事の相談が出来る
  • 先祖代々の忌日や年忌の記録が残る
  • 檀家同士の交流が増える

といった事があげられます。

既に先祖代々のお墓があればお墓を買う必要がありません。

これは檀家だからというよりは先祖代々のお墓があるかないかの違いになります。

その他にも葬儀や法要の相談を気軽に行えるのもいいですね。

また、檀家になる事で同じお寺の檀家どうしで不安や悩みの相談することも出来ますので

情報共有の場所として檀家になってみるのもいいかもしれません。

檀家のデメリット

もちろん檀家になることのデメリットもあります。

  • お墓の場所が決まっている
  • 葬儀の自由度が低くなる
  • お布施や寄付がお寺の言い値になってしまう
  • 離檀料がかかる

檀家に属していることで、葬儀の自由度は低くなる可能性があります。

現代の葬儀や埋葬方法は多様化しており、

檀家に属していることで直葬や無宗教の葬儀が行えないこともあります。

また、お寺との関係が希薄になっている中お布施を納めることに抵抗がある人も多くいるかと思います。

インターネット上での格安僧侶派遣サービスも存在しますが

このようなサービスを勝手に利用してしまった場合、菩提寺とトラブルになることもありますので注意してください。

墓じまい(離檀、改葬)はお金がかかる

菩提寺にお墓がある人が他のお墓に移る場合、改葬(通称:墓じまい)を行わなければなりません。

その際、菩提寺に離檀料を納めなければなりません。

例えるなら携帯の解約金みたいなものです。

離断料の相場

離檀料の相場は一般的に5〜20万円ほどと言われています。

離檀料だけでみるとさほど高額ということでもありませんが、

改葬(お墓を移すこと)するにはその他にもいろいろな費用が発生します。

離檀料以外にかかる費用

  • 墓石・墓地区画処分費用
  • 墓石運搬費用
  • 墓石購入費用(新規購入の場合)
  • 開眼供養
  • 永代使用料
  • 手続き費用

など色々含めると改葬には100万円を超えるような出費になってしまいます。

以上のことから、離檀には十分お金がかかるので、

費用面や利便性などをしっかり考えてから改葬(離檀)を行いましょう。

まとめ:檀家制度は必要なのか?

私個人的には檀家になっていることのメリットよりデメリットの方が大きいような気もしますが、

お墓が菩提寺にある人は既に檀家の属している状態なので他のお寺に供養を依頼する場合に離檀する必要があります。

離檀するだけでも数万円〜数十万円の費用が発生します。

従来型の檀家制度は必要ないかなと考えます。

  • お寺が檀家の葬儀や供養の面倒をみる
  • 檀家はお寺へ経済的な支援を行う

このような関係性がこれからの若い人には理解されません。

寺院が生き残るために

2015年日本創成会議のレポート「地方消滅」によると、

2040年までに全国の自治体の約半数は消滅すると言われ

およそ16万件ある宗教施設の内3分の1の施設も同じく消滅する可能性があります。

これからの時代を生き残って行くにはお寺も試行錯誤が必要だとも思います。

東京の築地本願寺では、宗教宗派不問の合同墓地を運営しています。1人30万円で永代供養をおこなってくれ、立地も好条件なことから生前から契約する人も多いようです。

合同墓 特別ページ | 築地本願寺

SNSで情報発信を行っているユニークな僧侶も多くいます。

カレー食べたくなります。

バズり住職こと松崎智海住職

お坊さんも税金払っている模様です。

世の中には面白いお坊さんがいっぱいいますね。

もし、この記事を読んで皆さんのお墓の状況が気になったら

両親やおじいちゃんおばあちゃんにお墓の場所やお寺を聞いてみてください。

以上、まるずみでした!

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